アイソレーションアンプ(絶縁アンプ)を操る
 
計測の分野ではよく使われるのがISOアンプ(絶縁アンプ)です。ノイズなどの影響を避けるため、信号は渡したいが電気的に絶縁したいときや、接続相手の基準電圧が全くわからず直接接続できないときなどにおいて役立ちます。フォトカップラなどで代用できるときもありますが、使いやすさ、リニアリティなどのことを考えると少し高くても使ってしまいます。
ここでは、ISOアンプの老舗であるアイコー電気のものを使って実験してみました。

お手軽な3ポートタイプ(\10,000前後)

さて、この絶縁アンプですが、簡単に動作するものの使い方をあやまるととんでもないことになります。
ちょっとまとめると・・

★微少電圧の受け渡しは誤差が大きい
写真の3Z200では、数十ミリボルト以下では誤差が急激に大きくなります。個々の特性のバラツキがありますが、100mV以下の領域で精度を要求されるものは一度増幅する必要があります。
 

★ノイズが混じる
絶縁の方法はトランスによっておこないます。ということは、入力した直流は数百KHZで変調をかけらトランスの出力側に渡されます。この変調ノイズが結構大きいのでA/Dコンなどで読みとる場合フィルタを通す必要があります。
 

★複数チャネルではビートが発生
回路にもよりますが、複数の変調用の発信器が近接していればビート(2つ以上の周波数成分から差分周波数の信号合成される)が発生します。

★帯域が狭い
どんな周波数でも渡せるかというとせいぜい音声帯域程度です。なかには、10KHZ程度のものもあるので要注意です。高い物なので購入する前に仕様を確認しましょう。

ヘッドアンプと出力アンプ、電源が内蔵されているので外付けのCRを付けるだけで動作します。ただし、電源は出力側のみの供給なので困ることもあります。そんな時は、電源の内蔵されていない2ポートタイプのアンプで十分です。
 

2ポートアンプの実験(回路図

高圧電源などをフローティング電圧制御したいときなどは、どうしても絶縁したくなります。そんな時は入力側から出力側の駆動電源を渡すためにDC/DCコンバータを併用します。意外にも2ポートアンプと1WクラスのDC/DCコンバータとの組み合わせのほうがコスト安になるのが不思議です。特性も2ポートの方が安定しているようです。
 

 2ポートアンプ(アイコー電気 2Z01H  \6000〜7000位)
 

 DC/DCコンバータ(\1500〜2000程度) RSコンポーネンツ扱い

DC/DCコンバータの扱いには、注意が必要です。シールドなしのタイプだとインダクタからでる放射磁界に影響により、周囲にノイズが乗ることがあるます。また、フライホールダイオードから出るノイズは結構大きいので入出力にフィルタが必要といえます。金属ケース入りのシールドタイプもありますがスペースのことを考えるとどうしても、この手(写真)の小型のタイプを使わざるをえません。RSコンポーネンツのほかに台湾のMinmax社で製造されています。
DC/DCコンバータには色々種類のものがありますが、特に電圧精度は要求されていないので、出力側が非制御な安価なものでも大丈夫でしょう。(入力電源電圧が安定していれば気になりません)

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